巡拝お寺ガイド

剣五山 千手院 けんござん せいじゅいん いやだにじ 第七十一番札所 弥谷寺

第七十一番札所 弥谷寺

今でも獅子の遠吠えが聞こえてきそうな霊気漂う地
御詠歌

悪人と行き連れなんも弥谷寺ただかりそめも善き友ぞよき

本尊

千手観世音菩薩

真言

おん ばざら たらま きりく

宗派

真言宗善通寺派

開基

行基

お寺の歴史・全体像

「仏の山」として昔から民間信仰を集めている弥谷山。札所に続く石段の脇には、死者の霊魂を弔うためか五輪塔が多く置かれ、樹木の陰には古い墓が並んでいます。また急勾配な石段は262段+108段あり、八十八ヶ所でも有数の難所であるといわれています。行基が弥谷山に登ったところ四国、中国地方の8国が眺望できたので、東の峰に阿弥陀如来、西の峰に釈迦如来を安置し、蓮華山八国寺と名付けたのが始まりです。

後に弘法大師が7歳の時に奥の院、「獅子の岩屋」で学問に励み、この山で苦行し、大同2年(807)、再び登山して真言密教の秘法を修行していると、5本の剣が降ってきて、金剛蔵王権現のお告げを聞いたといいます。そこで山号を剣五山に替え、その辺り一帯に谷が多いことから寺名も弥谷寺に改めたと伝えられています。この時大師は千手観音を刻んで安置し、伽藍を再興しました。戦国時代に兵火で焼失したが、慶長5年(1600)に再興され、現在にいたっています。

お寺について

  • 本堂

    本堂は大師堂のある境内から、さらに170段の石段を登ったところにあります。岩山に取り囲まれたような形で建っていてまるで建物そのものが岩壁に埋め込まれているように見えます。近くの阿弥陀三尊など多くの仏が刻まれており、これらも大師が刻んだものと伝えられています。

  • 大師堂

    大師堂も同じように岩壁に埋め込まれたように建っています。奥之院は岩壁に密着しており、廊下づたいに多くの位牌が置かれています。また、大師堂を入ってすぐの場所に納経所があります。

  • 獅子の岩屋

    獅子の岩屋

    大師堂の奥にある獅子が口を開いたかのような岩窟。獅子の遠吠えは仏の説法と同じものと考えられていることから、この名が付きました。中には大師堂と阿弥陀如来像(父君)、弥勒菩薩像(みろくぼさつぞう。母君)が安置されています。そして、曼茶羅壇や護摩壇を三方に囲んで、岩壁に阿弥陀如来座像と大日如来座像、地蔵菩薩像を左右対称に刻まれています。

  • 弥陀三尊磨壁仏

    弥陀三尊磨壁仏

    大師堂のある境内から本堂へ向う石段を登りきった所にある、像高約1mにもなる阿弥陀三尊が刻まれています。舟形光背をバックに温和な表情をたたえています。弥陀三尊に念仏を捧げると未来に極楽住生が約束されるといいます。こういった磨崖仏が数多くあり霊的な雰囲気を漂わしている。

立ち寄りスポット

  • 俳句茶屋

    俳句茶屋

    弥谷寺の山門前で100年以上も続く茶屋。名前の由来は、店内にびっしり下がった俳句の短冊から。立ち寄ったお遍路さんが一句ひねって行くそうで、のれんにも俳句が染められています。参拝後の休憩に最適で、あめゆや甘酒などの甘い飲み物が疲れた身体に心地良くしみ渡ります。ところてんやうどんの喉越しも最高です。

    住所 : 香川県三豊市三野町大見6059-1  TEL : 0875-72-46749

  • ふれあいパークみの

    ふれあいパークみの

    「天然いやだに温泉大師の湯」を中心に、温水プール、レストラン、宿泊施設を備えます。泉質はアルカリ性低張性温泉で、疲労回復や筋肉痛他に効能があるようです。露天岩風呂や寝風呂、塩サウナなど、8つのお風呂が楽しめます。周辺は「弥谷山ふれあいの森公園」として整備され、道の駅や遊歩道、子供の遊園地などもあります。

    住所 : 香川県三豊市三野町大見乙74  TEL : 0875-72-2601

弥谷寺までの地図

弥谷寺までのアクセス

さぬき豊中インターチェンジから高松市内向きに国道11号線・県道48号線へ。ふれあいパークみのの看板に沿って走り、右手少し上がった所に駐車場があります。

  • さぬき豊中インターチェンジからは約20分
  • 第七十二番札所の曼茶羅寺まで車で約10分
弥谷寺
住所 : 香川県三豊市三野町大見乙70
TEL : 0875-72-3446
寝坊 : なし
駐車場 : あり(参道の麓・境内まで徒歩約25分、無料、50台)

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